第13講
0. [課題] 課題はむずかしかったでしょうか? 主語は Homo「人間は」、動詞は potest「~できる」と見定めることができればO.K.です(potest 以外に動詞らしいものは見当たりませんね)。
文法知識の基本を知っている人なら、potestが動詞の不定法を取ることから、それがscire「知ること」であり、その前にnonがあるから「知ることができない」、そしてその後にde「~について」があることから、ほとんど中身が捕えられたのではないでしょうか?
Homo absque revelatione ex Divino non scire aliquid potest de vita aeterna, ne quidem aliquid de Deo, et adhuc minus de amore et fide in Ipsum;
1. [単語など] では学びましょう。上記のように動詞は一つで文の構造は簡単なので、単語がわかれば、訳せるでしょう。
前置詞「absque」:奪格支配「~なしに」
前置詞「ex」:「e」の形も用いられます。奪格支配「~から」
名詞「Divinum」:神的なもの。
否定辞「non」:「~でない」、英語のnotですね。
動詞「scio」:「知る」。動詞scioを引くと、その後に-re -ivi -itum. tr., intr.となっています(田中『羅和』は最後の部分が違っています)。それぞれ(能動態・現在)不定法、(直説法・能動態)完了(一人称・単数)、(目的)分詞(スピーヌムとも言う)です。私は簡略して「不定法・完了・分詞」としています。ここはこの不定法(注1:文法)です。不定法について詳しいことは省きます。簡単に言えば「動詞的名詞」(動詞を名詞として扱う時の形)です。それで scire は「知ること」となります。
代名詞(形容詞でもある):「aliquis」:詳しくは「レキシコン」を見てください。ここでは「あるもの、何か」です。
動詞「possum」:頭にpos-がつくだけで変化は「sum」と同じ。意味は「~できる」なので「何ができるの?」となるとそこに動詞の不定法を持ってくる。それで「scireとpotest」で「知ることができる」、それがnonで打ち消される。
前置詞「de」:奪格支配「~について」、「~から」の意味もある。「著作」の題名によく使われる。「De Caelo…et de Inferno」(天界と地獄)、「De Amore Conjugiali」(結婚愛)、「De Ultimo Judicio」(最後の審判)などなど、いくらでもある。
名詞「vita」:「いのち、生活」(注2)。
形容詞「aeternus」:「永遠の」aを取れば英語のeternalですね。ラテン語ae-の単語はe-とすると、それに近い英語がいっぱい見つかります。
2. [前半の訳] 単語の勉強が長くなったのでここらでやめます。ここまでを訳してみてください。簡単です。
Homo absque revelatione ex Divino non scire aliquid potest de vita aeterna,
「人間は神的なものからの啓示なしで、永遠のいのちについて何らかのものを知ることができない」
またはやや意訳して「神的なものからの啓示がないなら、人間は永遠のいのちについて何も知ることができない」
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3. [啓示の書] 「死んだらどうなるの?」「いのちって永遠なの?」とは、だれもが抱く疑問ではないだろうか。考えて答えの出せる問題ではない。だれに聞いたらよいのか、聞いてもまともな返事がもらえそうもない。そのうち世事にかまけて、こんなこと考えていてもなんの腹の足しにならないので、やがて考えることをやめてしまう。しかし、疑問を持ち続ければ、いつかは答えが与えられる。スヴェーデンボリの著作の中に、聖書の中に答えを見いだした(少なくとも私は)。それらの書物が「啓示」だからである。
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4. [課題] では残り半分を宿題とします。「de」が二つあるように、「知ることのできないもの」があと二つ述べられています。
ne quidem aliquid de Deo, et adhuc minus de amore et fide in Ipsum;
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