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「詩篇」130 より
DE PROFUNDIS
(デー・プロフンディース)

3.どん底からの叫び

直訳は「深いところ(複数)から,あなたに叫びました(完了),主よ」.第2節の前半は「主よ,私の声を聞いてください(現在)」(←練習問題の答え).ヘブル原典もこうした時制であるが(正確にはヘブル語には“時制”はなく,それぞれ,完了形と命令形)“主”は第節に,いわゆる「神聖4文字」(YHWH,ヤーワー,エホバ)が使われ,第2節には主人を意味する言葉(ADWN,アードーン)が使われています.
 さて,読者諸氏は「どん底」から「お救いください・お助けください」叫んだことがおありでしょうか? きっとあるのでは,と思います.私も20代後半のあるとき(前後関係は思い出せないが)突然,「あれ! オレは今,砂漠にいる,まわりには草も木も生えちゃいない.潤いなどひとかけらもない」と心の中に空虚さ(この言葉だとあまりに表現は月並みだが)を感じました.自分の心の荒涼とした有様に気づき,愕然とし,「こんな心の内はだれにも見せられないな」と思いました.
 自分はまさに「どん底」にいると感じ,そのとき「この空っぽの心を何とかしなければ」と思いました.これが叫び声になったかどうかわかりません.しかし,(この世の)人間が悲嘆にくれるとき,霊界では悲鳴が聞こえる,といいます.あるいは私の思いが,悲鳴となって霊界で聞かれたかもしれません.ただ,確信していることは「どん底から」の叫びこそ,主は聞いてくださるのではなかろうか,ということです.