An Introduction to Swedenborg's Theological Latin
by George F. Dole
Swedenborg Foundation
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Japanese Edition
Edited and Translated by Yasuyuki Suzuki
Publishe by Quaerite Press in 2001
under permission of Swedenborg Foundation
訳 者 ま え が き
スヴェーデンボリの神学著作はラテン語で書かれています.ラテン語は長らく中世ヨーロッパの共通語であり,当時のヨーロッパの学術語でした.その後,その使用は急速にすたれ,今では英語が全世界のあらゆる分野での共通語となっています.
さて,ラテン語原典を読もうとすれば,その「文法書」と「辞書」が必要となります.現在,日本語によるもので容易に入手できるものとなると,「文法書」はいろいろありますが,なかでも大学書林『楽しく学ぶラテン語』(小林標著)がベストでしょう.また入門書としては講談社現代新書『はじめてのラテン語』(大西英文著)も好著です.そして「辞書」は研究社の『羅和辞典』(田中秀央編)しかありません.
しかし,残念ながら,この「文法書」と「辞書」のどちらも,スヴェーデンボリの原典読解のためには適していません.
著者がだれであろうと,その人の用いる“文法”自体はそれほど変わるものではありません.それで前記の「文法書」でも大筋のところは間に合います.けれども,著者が特殊な用法をしているかもしれません.スヴェーデンボリの場合,“未来時制”の用い方などその好例でしょう(第3章参照).こうしたことを説明した文法書が本書です.
また,「辞書」については,少し丁寧に原著を読もうとすれば前記の『羅和辞典』ではとうてい間に合いません.まず,(1)載っていない言葉があります.さらに問題なのは『羅和辞典』でその言葉を見いだしても(2)載っていない意味や(3)異なる意味(これが一番問題となります)で用いていることがあります.以上の(1)(2)(3)をわきまえた上で,『羅和辞典』を使用する必要があります★1.
さて,本書で文法などを勉強するさい,予備知識がなくても読めるようになるべく「注」(本文中の★印)を付けるようにしました★2.しかし,やはりある程度の英文法の知識は必要です.そして本書だけでなく前記の『楽しく学ぶラテン語』を参考書として一緒に読めばさらに理解が深まると思います.
原典からの翻訳書にはそこにどうしても訳者の解釈が入ります.著者の生の息吹を感じるには,またその真意に少しでも近づくためには原典を読むにまさるものはありません.この訳書がスヴェーデンボリを原典で読んでみたいと思われる方の一助となれば,訳者にとってこれ以上の喜びはありません.
最後になりましたが,本訳書の意義を認め,組版・出版の労を取っていただいたクエリテ出版の林道夫さん,それと試作版に目を通していただき数々の有益な指摘をしてくださった松本士郎さんに感謝いたします.
《 凡 例 》
1 本文中の〔 〕は訳者による補足です.
2 本文中の§番号は『楽しく学ぶラテン語』(小林著)の項目番号です,参照しながら読まれるとよいでしょう.
3 原著中の文法事項を説明するための図式(ダイアグラム)は割愛しました.
★1 本書第20章「レキシコンの使用」参照.
★2 原著に「注」は一切ありません,すべて訳者によるものです.
2007年5月改訂版