THE VERB : 3RD PLURAL ACTIVE, 3RD PASSIVE

第 6 章

動詞:能動態三人称複数 受動態三人称

 “受動”の意味について,学習者は前の第3章を参照してください.次の事柄はそこの簡単な記述に付け加えるべきものです.

 だれがその行動を行なったのかわからないとき,または特定するまでもないとき,実際に受動態を用いることが必要となります.スヴェーデンボリは自分自身の経験や行動,読者の反応,また,多数の,特定できないグループ――“一般の人々”――の振る舞いを描くのに,この受動態または非人称動詞★1文法を用いています.それで,彼は英語で行なわれるよりも比較的頻繁に,また素直に受動態を用いています.

 例えば,彼はきまって videatur supra 「前に見られるでしょう」★2mihi visum est「私に見られた」(『天界と地獄』181)notum est「(一般的に)知られた(ことです)」(『神の愛と知恵』17)と著述しています★3

 自動詞には,その意味からして,受動態が(それで動詞の第四主要形〔完了受動分詞〕も)ありません.何かに「なる」〔自動詞〕ことのできるものは,何かに「なれる」★4ことはできないからです.

 ここで非常によく使われる“非人称”動詞を一つ紹介しておきます.
patet/patuit (It is/was evident) は通常「〜は明らかである,明らかであった」と訳され,そしてこの二つの形のみが出現します.その基本の意味は「明らかである」ではなく,「見るようにあらわに置かれる/見られることができる」です.現在時制が用いられるとき,これは通常,「見ることのできる」者は読者です.完了時制が用いられるとき,これは通常,「見ることのできた」者はスヴェーデンボリです.そこで,「私たちは見ることができる」と「私は見ることができた」はそれぞれ,patetpatuit に同等なものとなります.いずれにしろ,明白であることを暗示するような訳語は避けるべきです.「それは見られる」(It is visible) の文を「私たちはそれを見ることができる」(We can see it) と訳すとき,最初の文の主語は第二の文では目的語となることに注意してください.

 第3章の三人称単数形をよく知っていれば,本章はほとんど問題となりません.三人称単数形を三人称複数形に変えるには,大部分の場合,最後の -t-nt に変えるだけでよいのです.例外は,第,第,第4活用の現在形と第1,第2活用の未来形であって,そこでは母音が音声変化していることをよく観察すべきです(§12,32,§66).また,直接法完了のすべての活用では -it に代わって -erunt で置き換えられているのが見いだされます(§87) .受動態の三人称は,対応する能動態単数・複数へ単純に -ur を加えることで作られます.完了は除きます,これについては第10章で示します(§136).

 この章で学ぶべき形は次のものです.

 

三人称複数能動態
1 2 3 3-i 4
直接・現在 spectant vident ducunt capiunt sciunt
接続・現在 spectent videant ducant capiant sciant
直接・未完 spectabant videbant ducebant capiebant sciebant
接続・未完 spectarent viderent ducerent caperent scirent
直接・未来 spectabunt videbunt ducent capient scient
直接・完了 spectaverunt viderunt duxerunt ceperunt sciverunt


三人称受動態
単数 複数
直接・現在 spectatur spectantur
接続・現在 spectetur spectentur
直接・未完 spectabatur spectabantur
接続・未完 spectaretur spectarentur
直接・未来 spectabitur spectabuntur
 

 他の活用は,能動態の形に -ur を加えるというこの規則に,完全に従うので,学習者は,自信をもって適切な語形変化表を完成することができるでしょう.



語 彙 [6]

affectio, -onis (f.)*1  (名)情愛 (specific) causative emotion, “affection”
afficio, afficere, affeci, affectus *2 (動)働きかける・刺激する affect, influence, accomplish
apud (prep. with acc.) (前)〜に,〜とともに within, among
calor, caloris (m.) *3 (名)熱 warmth, heat
et (connective) (接)【連結語】そして and
ordo, ordinis (m.)*4  (名)階級・順序・秩序 sequence, design, pattern, “order”
patet (動)〜が(私たちに)見られる “You/we can see”
patuit  (動)〜が(私に)見られた “I could see”
quoque (adv.) (副)〜もまた also
sapientia, -ae (f.) (名) 知恵 wisdom
secundum (prep. with acc.) (前:対格)〜にしたがって in keeping with, according to
vivo, vivere, vixi,    *5 (動)生きている,生きる(自動詞の場合,完了分詞はない)be alive, live

*1 “affection”の語源.
*2 “affect”の語源.[ad+facio]
*3 “calorie”(カロリー)の語源.
*4 “order”の語源.
*5 “vivid”の語源.


練習問題

A.訳しなさい.
 Lux coeli est origo intellectus angelorum, et calor coeli est origo voluntatis angelorum;
secundum lucem coeli vident et secundum calorem coeli vivunt;
origo lucis et caloris est sapientia et amor Domini. (cf. AC 3339 )

 Angeli possunt accipere lucem solis coeli et per lucem solis coeli possunt videre;
homo potest accipere lucem solis terrae et per lucem solis terrae potest videre.
 Per lucem solis coeli videtur ordo coelorum et per lucem solis terrae videtur ordo terrae.

C.今日学んだ形をいつものように適当する語形変化表に記入しなさい.



★1 【文法】impersonal verb,非人称動詞(『小林』第37課参照)
★2 「以前にさかのぼって見てほしい」を意味しています.簡略に意訳すれば「前記参照」.
★3 ここの部分は日本語でも話者・行為者を特定しない表現をするので親しみやすく感じます.
★4 もちろん“自発・可能・尊敬”でなく,“受身”の意味です.